今回は990シリーズの中でもコアなファンが多い、993について正直レビュー。
まず総評としてMade in USAのクオリティ、全体的にバランスの取れたクラシックなデザイン、そして「これぞニューバランス」と思えるような履き心地を実現した完成度の高い一足だと思います。
本記事では、993の特徴や魅力、サイズ感、最新モデルである990v6などと比較しての履き心地を徹底的にレビューしていきます。
993が気になっている方や購入を考えている方に向けた記事になっていますので、最後までぜひご一読ください。
ニューバランスが誇る990シリーズとは
ニューバランスの中でも熱狂的な人気を誇る990シリーズ。
そのシリーズの原点に当たる初代990は、1982年にニューバランスが技術的にその当時実現可能な最高峰のランニングシューズとして、時間も費用も度外視して開発されたスニーカーです。当時から「1000点満点中990点の出来栄え」と広告でも謳っており、1982年の発売当初は1足100ドルで発売されていました。当時のスニーカーの平均的価格の3〜4倍と非常に高額でしたが、初代990に初搭載された「ENCAP」は優れた安定性とクッション性でランナーを魅了。その履き心地とデザインはその後のスニーカーに大きな影響を与え、今でもなおニューバランスの看板モデルとして進化し続けています。
また990シリーズは、初代から一貫して「Made in USA」、つまりアメリカ国内で製造され、高品質な素材と製造技術によって作られていることでも有名です。品質へのこだわりと、ニューバランスが持つ歴史と伝統を象徴しているのも、990シリーズの特徴です。
New Balanceの993とは
長々と990について説明してしまいましたが、993はその990シリーズの10代目で、2008年に発売されました。前作にあたる991と992 の要素を1つにまとめた、クラッシックかつモダンなデザインが特徴的です。
また、機能面でもアップデートされていて、前足部ABZORBは2分割されたことでより人間工学に基づいた構造に。さらに通常のABZORBと比べ、よりクッション性の高くなったABZORB DTSを採用しています。ミッドソールにはACTIVAが採用されていて、軽量化も実現。屈曲率も向上しており、992から正統進化しているのです。

発売されたのは2008年ですが、履き心地は今でも一級品。
国内での販売期間が短かったこともあり、最近リストックされるまではレアスニーカーとしても有名でした。
デザインについて
それでは993のデザインについて詳しく見ていきましょう。
クラシックさとハイテク感、両方兼ね備えたデザイン

993のデザインは全体的にクラシックに仕上がっていて、まさに「ニューバランスのスニーカーといえばコレ」という見た目になっています。
ただ、ヒールに使われているクリアパーツや分割されたアウトソール、流線型にカッティングされた補強パーツなど細かな部分ではだいぶハイテクスニーカーの趣があり、ニューバランスの意匠を感じられます。

ニューバランスのスニーカーといえばカッコいいんだけどどこか野暮ったい、絶妙なデザインをしていることでも有名ですが、この993はまさにそれ。
ニューバランスの中でも最も人気のある992の後継機であり、その後に登場する990v3の前身でもあります。

確かに改めて比較してみると992と990v3どちらの雰囲気も感じられる一足ですね。
2008年とだいぶ前に登場したスニーカーではありますが、993のようなダッド感のあるスニーカーは昨今の流行りでもあるため、むしろ今だからこそ履いて欲しいスニーカーです。
この後の説明にもつながってきますが、シルエットはダッド感がある一方、使われている素材やデザインがシックで落ち着いているため、ダッドスニーカー特有の主張の強さや奇抜さといった部分がかなり抑えられています。そのため、ダッドスニーカーが苦手な方でもエントリーモデルとして気軽に履くことができるのではないかなと思います。
野暮ったいけれど高級感のあるデザイン
先述の通りシルエットはダッド感があるのですが、全体的に見てみるとクラシックで落ち着いたデザインになっておりファッションアイテムとして履きこなしやすいです。

見ていただけるとわかるように、全体的にややぽてっとした曲線を帯びたデザインになっているのも特徴の一つです。993の前身にあたる991と992のちょうど中間というような感じで、スポーティなスタイルにもクラシックなスタイルにも合わせられるため非常に汎用性が高いです。
使われている素材も非常に高級感があります。スウェードは毛並みの整えられたピッグスキンスエードが使われており、非常に発色と肌触りが良いです。メッシュ部分に関しても目が細かく光沢感があるため、1万〜2万円台のスニーカーで使われているようなメッシュと比較しても明らかに質感が違います。
メッシュは足の甲など他人から見たときに一番目に入りやすい箇所で使われていることが多いため、個人的にスウェードなどの素材よりもスニーカーの印象の良し悪しに与える影響が大きい素材だと考えています。2002rといったアジア生産のニューバランスも気に入っていて良く履くのですが、やはり993などの上級モデルに使われるメッシュは高級感が一歩上だなと感じます。

Nロゴも個人的にはお気に入りのポイントで、小ぶりに作られているのが特徴です。
990v6のようにデザインとしてうまく溶け込んでいるものだったら個人的にも気にならないのですが、サイドに配置されるNロゴがあまりにも大きいと正直ダサいですし安っぽく見えますからね…

この高級感、大人にこそ履いてほしい一足に仕上がっております。
ニューバランスならではの細部へのこだわり
続いて細かい部分のデザインを見ていきましょう。
まずはシュータンです。
993のシュータンは先代にあたる992や990シリーズと大きく異なっていて、「993」と書かれた表記の背景に星条旗柄が採用されているのが特徴的です。
また、このシュータンはクッション性能もかなり高くふわふわしています。992や990v6などと比べても足あたりが良く、たくさん歩く時の一助を担ってくれています。

ヒールのデザインにも星条旗が組み合わされていて、Made in USAのこだわりを感じられるポイントです。
個人的に踵周りのクリアパーツも好きなポイントの一つで、全く異なる素材のパーツがここまで違和感なく溶け込んでいるのはデザインの妙だなと常々思います。またこのクリアパーツは、いわゆるモーションコントロールデバイスとしての役割も担っていて、踵部分を補強し歩行時の足ぶれを抑え安定性を高める役割を担っています。デザインだけでなく機能性も兼ねているこの無駄の無さ、さすがニューバランスのフラッグシップモデルと言ったところですね。

インソールにも993の印字がされています。
履いたら絶対に見えないですし、なんだったらそのうち擦れて消えてしまう部分ではありますが、個人的に気に入っているポイントです。(デザインがめっちゃオシャレ)

これは992や990シリーズにも共通していることなのですが、こういった細かい一つ一つのパーツにまでこだわって作られているため、履き心地が良いだけでなく、所有していて満足感が高いのも個人的に気に入っているポイントです。
履き心地・機能性について
続いて機能性と履き心地についてですが、さすがはニューバランスが誇るフラッグシップモデル。
当時の最新テクノロジーがふんだんに搭載されていたこともあって、2008年の初登場からもう20年近く経ちますがその履き心地は現代のスニーカーにも負けてません。
ただし、最近のスニーカーによくある「ふわふわした履き心地」だと思って買うと購入後に後悔するので注意が必要です。
一つ一つ解説させてください。
当時の最先端素材、ABZORB DTSを採用
ニューバランス993の履き心地ですが、結論から言うと長時間の外出や立ち仕事に最高の履き心地です。
まず何をもって「履き心地」と言っているかですが、個人的には「履いている時の快適性」と「歩いている時の疲れにくさ」の二点だと思っています。
まず「履いている時の快適性」ですが、993はアッパーの一部にメッシュが使われているため、通気性が良いのが特徴です。また足のホールド感も非常に高く、まさに足が包まれているような感覚で快適に履くことができます。踵の収まりも良いため、歩行時のストレスも全くないです。
続いて、「歩いている時の疲れにくさ」ですが、こちらも993は非常に素晴らしい出来となっております。993の踵には当時の最先端素材であるABZORB DTSが採用されていて、これは衝撃吸収性に優れたABZORBと呼ばれる素材と、反発弾性・耐久性に優れたABZORB SBSという素材を二層構造で組み合わせることで、足への負担軽減とスムーズな足運びのサポートを実現しています。
その他にも、前足部にはクッション性と軽量性に優れたACTEVAを、蹴り出し部分には反発弾性・耐久性に優れたABZORB SBSを採用するなど、要所要所で適した素材を細かく使い分けているんです。

本当に、履き心地へのこだわりが他のシューズメーカーとは一線を画しているなというのをヒシヒシと感じる作りをしているんです。
耐久性の高いアウトソール
993のアウトソールにはNデュランス(N-Durance)という、ニューバランスが独自に開発した耐久性の高いラバーコンパウンド素材が使われています。この素材の特徴としては、耐摩耗性が非常に高く、靴の中でも特に摩耗しやすい踵部分をすり減りから守ってくれます。それによって、シューズ全体の寿命を延ばす役割を果たしてくれているというわけです。

個人的にはこの機能が一番ありがたみを感じていて、スニーカーって履いていてどこが先にダメになってしまうかというと、やっぱり踵からだと思うんですよね。踵がダメになってしまうとスニーカーってもう履けないので、そうなるといくら気に入っていても手放してしまう…なんてことが良くあります。(特にN◯KEとか…)
ですがこのNデュランスなら、ガシガシ履いても全然すり減らないので、気にせずどんどん履くことができるのも嬉しいポイントです。
現代的なスニーカーとはまた一歩違った履き心地|990v6との比較
ここまでレビューしてきましたが「では、最新の990v6と比べてどうなのか」という部分や、最初にも申し上げた「ふわふわした履き心地だと思って買うと後悔する」というのはどういう意味なのか、皆さん気になっているんじゃないでしょうか?
結論から述べますと、現代のスニーカーのような柔らかいクッション性により足が沈み込むような、それこそニューバランスの最新作である990v6とは全く違ったベクトルの履き心地となっております。正直言って、993は990v6と比べると圧倒的にクッションが硬いです。
というのも、990v6と993では使われている素材が全く違いますし、そもそも目指している履き心地の方向性も全く違うからだと考えられます。こちら、細かく紹介していきたいと思います。
まず993ではソールに「ABZORB DTS」と「ACTEVA」という素材が使われています。一方で990v6では「FuelCell」と「ABZORB」が使われています。
特にこの「FuelCell」という素材、もともとランニングシューズで使われるような軽量でありながら非常に高反発という特徴を持っているのが特徴です。その影響もあってか、990v6は履いていて沈み込む感覚が非常に強く、軽い力でもスッと足が前に出ます。一方で993に使われているABZORB DTSは、990v6のFuelCellのような「柔らかく沈み込んで、その反発で前へ進ませる」という感覚とはかなり異なります。
993を履いてまず感じるのは、足を乗せた瞬間の柔らかさよりも、しっかりとした安定感です。もちろん、決してクッション性がないわけではありません。歩いていると着地の衝撃はしっかりと吸収してくれますし、長時間歩いていても足裏が痛くなりにくい。ただ、そのクッションが「ふわっ」と沈み込むようなものではなく、ある程度の硬さを残したまま衝撃を受け止めてくれるような感覚なんですよね。
この違いは、実際に履き比べてみるとかなり分かりやすいと思います。例えば990v6で歩くと、足を着地させた瞬間にミッドソールがグッと沈み、そのまま反発によって次の一歩へ移っていくような感覚があります。言ってしまえば、「スニーカー側が歩行を少し手伝ってくれる」ような履き心地です。
それに対して993は、踏み込んだ力をしっかり受け止めてくれるような感覚が強いです。足を着地させてもソールが大きく沈み込むことはなく、比較的フラットに足を支えてくれます。そのため、990v6から993に履き替えると、最初は「思っていたより硬いな」と感じる可能性が高いかと思います。
特に最近の厚底スニーカーや、FuelCellをはじめとした高反発系のスニーカーに慣れている方ほど、この違いは大きく感じるでしょう。ただ、ここで993を「クッション性が低いスニーカー」と判断してしまうのは少し違います。むしろ993の魅力はソールの柔らかさではなく、適度な硬さと安定感を高い次元で両立したクッション性にあると思いますし、個人的にはこの「硬さ」こそが993の履き心地を語るうえで非常に重要なポイントだと感じています。
例えば、街中を歩いているとき。990v6のような柔らかく弾む履き心地は確かに気持ちいいのですが、歩き方や路面、足の接地の仕方によっては少し足元がフワつくように感じ、また路面の状況もわかりにくいことがあります。
一方で、993は一歩一歩をしっかり受け止めてくれるので、足元が非常に安定しています。そのため、990v6などと比べると履き始めは「ちょっと硬いな…」と感じるのに、長時間履いているとこの硬さがむしろ心地よくなってきます。柔らかいクッションで足を包み込むというより、足元をしっかり支えながら余計な負担を逃がしてくれるような感覚なんですね。
そのため993は、990v6のような「履いた瞬間に気持ちいいスニーカー」というより、歩けば歩くほど良さが分かってくる、そんなスニーカーだと私は思っています。このあたりが、冒頭で「ふわふわした履き心地を期待して購入すると後悔する」とお話しした理由です。
正直言って993は、柔らかさを追求しているスニーカーではありません。むしろ、適度な硬さを残したクッション、しっかりとした安定感、そして足全体を包み込むようなフィット感。このあたりを組み合わせることで、長時間歩いても疲れにくい履き心地を実現しているように感じます。
つまり、990v6が「柔らかさと反発力で歩くことを楽しくしてくれる現代のスニーカー」だとすれば、993は「安定感と適度な硬さによって、自分で歩くことをサポートしてくれるスニーカー」と言えるでしょう。
そのため、繰り返しにはなりますが、同じニューバランスの990シリーズではあるものの、履き心地の方向性はかなり違います。「993と990v6、どちらを買うべき?」と聞かれたら、単純にどちらが良いと言い切るのは難しいです。
柔らかく、弾むような現代的な履き心地が好きなら990v6。しっかりとした安定感があり、足元をどっしり支えてくれる履き心地が好きなら993。個人的には、このくらい明確に好みが分かれる2足だと思っています。
最後に補足として、990シリーズはもともとランニングシューズとして開発されていたシリーズになります。ですが最近はどちらかというとライフスタイル、つまり街を歩く用のスニーカーとしての趣が強くなってきていました。しかし990v6は一変、FuelCellを採用することでランニングシューズとしての機能性、デザイン性を取り戻しつつある状態です。一足で日常生活からランニングまでカバーしたいというようであれば、個人的には990v6がおすすめかなと思います。

下記の記事では990v6のレビューも紹介しているので、気になる方はぜひご覧ください。
サイズ感について
サイズ感についてですが、僕は993を27cmで購入しました。
個人的には、他のニューバランスと同じサイズ感で問題ないかと思います。
横幅に関しては、僕はD Width(ウイズ)を選びました。基本的に国内向けにはDウィズのみですが、海外サイトなどではより幅の広い2Eや4Eなども展開されているようですので、足幅が広い方は購入の際に検討してみるのも良いかと思います。
僕が持っている各メーカーのスニーカーたちと比較するとこんな感じです。
| ブランド・モデル | サイズ |
|---|---|
| 【New Balance】990v5 | 27cm |
| 【New Balance】990v6 | 27cm |
| 【Nike】Air Max97 | 27.5cm |
| 【adidas】スタンスミス | 27cm |
| 【converse】ALL STAR | 27.5cm |
| 【On】Cloud 5 | 27cm |
| 【Reebok】INSTAPUMP FURY | 27cm |
| 【Asics】GEL-NANDI 360 | 27cm |
| 【Salomon】XT-6 | 27cm |
基本的には普段と同じサイズを選べば問題ないと思いますが、Nikeなどの一部モデルと比べると、若干大きめに感じるため注意が必要です。
まとめ
今回はNew Balanceの993をご紹介しましたが、皆さんいかがだったでしょうか。
993は税込42,900円と、正直かなり高価なため、気軽に購入できる価格ではないと思います。
ただ、この記事でご紹介したように素材・デザイン・履き心地が全て高いレベルにまとまっています。そのため、個人的には誰にでもおすすめできる一足だと思っています。
※今後さらに価格が上がる可能性も考えると、気になっている方は早めにチェックしておくのがおすすめです!
長く愛用できるモデルでもあるので、「上質な物を長く使い続けたい」という方にはピッタリのスニーカーです。値段が値段なのでなかなか手が出づらいかと思いますが、気になっている方はぜひゲットしてみてください。
当ブログでは、今後もニューバランスのスニーカーやファッションなどに関連する情報を発信していくので、よかったらまた見に来ていただけると嬉しいです!
それではまた!





コメント